本漆での修理
何度も陶芸体験に来ていただいてるお客様が先日来られた際に、鷲羽窯で作ったカップを落としてしまって粉々に割れてしまったと話しておられました。直してまで大切に使うという気持ちが嬉しくて、次回持ってきていただければ修理しますよとお伝えしておりました。
先日そのお客様が持ってこられたので見せてもらうと、カップは大きく割れて取っ手もとれ、そのほか細かいパーツや欠損時見失ったパーツもありました。
まずは接着材で小さいパーツからくっつけていきます。乾燥後余分な接着剤をカッターなどでこそぎ落とし、欠けた箇所をモデリングペーストで埋めていき、これも乾燥後削ります。
そこまで終えたのが下の写真のカップです。残念ながら割れているところを写真に収めるのを忘れていました。。
色々やり方はあるのですが今回は接着剤でくっつけて表面は本漆を使い割れたところをコーティングしていくハイブリッドで直すことにしました。
以前私は本漆を甘く見ていて、筆を洗う時にこれくらいは大丈夫だろうと素手で筆先を洗いました。漆が手に着いたので石鹸をつけて手を洗うと漆が落ちるどころかどんどん手に広がってしましました。手は黒くなってしまいましたが一日目は特になにもなく大丈夫かなと思った矢先、2日目からかぶれがひどくなり、手も2倍に腫れて痒くて夜寝られないほどで1週間は苦しみました。その教訓から今回は最後まできっちりゴム手袋をしました。あんな思いは2度と御免です。
ひとまず完成。金箔を付ければ簡易金継となります。数をこなして慣れていこうと思います。
鷲羽窯の作品、鷲羽窯で陶芸体験していただいた方限定ですが、割れてしまったもの欠けてしまったという方がいらっしゃいましたら程度の軽いもの、漆までの修理を今なら(2017/9月までにお申し出ください)安価で修理いたしますのでご連絡ください。遠方の方は郵送でも大丈夫です。(送料はご負担ください)